今月の主題 循環器疾患の画像診断
方法
ドプラ法による心機能の評価
北畠 顕
1
,
藤井 謙司
1
,
田内 潤
1
,
鎌田 武信
1
1大阪大学医学部・第1内科
pp.990-996
発行日 1987年6月10日
Published Date 1987/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220982
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超音波診断法は,とくに心臓病の分野では,日常の臨床の場において今や欠くことのできない診断技術であることは論をまたない.とくに,超音波ドプラ法の導入は,超音波エコー法による心内構造物の形態・動態観察に,血流速という新たな診断情報を付加することとなった.
一般に,流体速度の時間的・空間的変化と,流路形態および流路内圧の時間的・空間的変化との間には,厳密な流体力学法則が成り立つことが知られている.心臓における圧や形態の変化は,例えばdP/dtやVcfなどのごとく,従来より心機能を表現する指標として用いられている.したがって,超音波ドプラ法により得られる流速情報を解析することにより,心機能を評価しうることが期待されるわけである.
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