症例から学ぶ抗生物質の使い方【新連載】
糖尿病に伴う尿路感染症
北原 光夫
1
1東京都済生会中央病院・内科
pp.170-171
発行日 1987年1月10日
Published Date 1987/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220785
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症例
58歳女性.糖尿病歴が20年あり,インスリンをNPH16U毎朝使用している.2カ月前と1カ月前に37.5℃の発熱と排尿障害を数日間認め,外来の診察ではCVAに圧痛はなかった.尿検査上,尿中に多数の白血球を証明し,尿糖は++++であった.ただちに治療を開始した.2カ月前には第1世代経口剤750mg/日を5日間投与し,尿所見も改善した.1カ月前はST合剤4錠を1回で投与し解熱していた.2回とも尿培養は大腸菌を105/ml以上認めている.今回は38℃の発熱とCVAの圧痛で救急外来を訪れている.緊急検査では無数の白血球を尿中に認めている.
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