今月の主題 糖尿病診療の現況
座談会
糖尿病患者のホームケアをどう指導するか
平田 幸正
1
,
池田 義雄
2
,
池田 正毅
3
,
繁田 幸男
4
1東京女子医科大学・糖尿病センター
2東京慈恵会医科大学・第3内科
3池田病院
4滋賀医科大学・第3内科
pp.87-100
発行日 1987年1月10日
Published Date 1987/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220773
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繁田 本日は,「糖尿病患者のホームケアをどう指導するか」につきまして,平田先生,池田義雄先生,池田正毅先生に,いろいろお話を伺っていきたいと思います.どなたも糖尿病の大ベテランですし,患者の診療,教育についても長年のご経験があります.したがって,ホームケアについていろいろなノウハウをたくさんおもちだと思いますので,今日はそれを忌憚なくご披露いただければ幸いです.
ご承知のように,成人病というのはホームケアが非常に大事なのですが,とくに糖尿病は食事療法,運動療法,これはもうホームケアの充実がなくては事実上成り立ちません.しかも昭和56年に,わが国においてもようやくインスリンの自己注射が法的に認められました.これはもちろんそれ以前からもすでに実行されていたわけですけれども,それ以後はとくに患者が在宅でインスリン療法を行うということが急速に普及しました.61年4月には血糖自己測定が健保適用になったということで,この面でもさらにホームケアが徹底してきたということができます.
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