臨時増刊特集 図解 診療基本手技
Ⅱ 理学的検査法
19.皮膚
松尾 聿朗
1
1東海大学医学部・皮膚科学教室
pp.2266-2267
発行日 1986年12月15日
Published Date 1986/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220678
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視診—皮膚のみかた
皮膚病の診断の基本は,皮疹を正確に観察し,それをできるだけ正確にカルテに記載することである.理学的検査は主に原因の検索,病態の解明に利用される.
そこで,皮疹をよりよく観察するための条件として,明るいところで診察するように心がける.その際,光源は太陽光であることが望ましい.人工光源ではどうしても皮疹の色調がはっきりしない.皮膚病には始発部位がある.そこで全身の皮膚を必ずみる.皮疹が無いと患者が言っても,全身の皮膚をみる習慣をつけるとよい.その際,毛,眼,口腔粘膜,歯,爪などに異常がないか注意深く診察する.特に先天性の疾患の場合には,皮膚以外にこれらの部位の病変が診断の決め手になることがある.
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