今月の主題 狭心症—各種治療手段の適応
一般的治療法
退院後の生活指導と運動処方
谷口 興一
1
,
丹羽 明博
2
1東京医科歯科大学・第2内科
2武蔵野赤十字病院・内科
pp.1498-1501
発行日 1986年9月10日
Published Date 1986/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220518
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近年,食生活を含めた生活様式の欧米化に伴い虚血性心疾患の頻度は増加しつつあり,それに伴い狭心症の治療についても著しい進歩がみられる.別項で述べられるように,薬物療法,冠動脈バイパス術,経皮的冠動脈拡張術(PTCA)などと治療法の発展には驚くべきものがあるが,食事や運動をはじめとする生活面の管理も治療を考える際に忘れてはならない重要な問題である.
狭心症治療の目標は動脈硬化性病変や冠動脈の易攣縮性を有しながらも,日常生活および予後の面からみて,不安のない快適な生活を送ることにある.そのためには,個々の症例における生活様式を把握し,長期的に生活内容や運動様式について指導してゆくことが大切となる.
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