演習 —内科専門医による—実践診療EXERCISE
胸部圧迫感を伴う意識消失発作/突然の呼吸困難
後藤 葉一
1
1国立循環器病センター研究所・循環動態機能部
pp.1435-1438
発行日 1986年8月10日
Published Date 1986/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220502
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51歳の機械工.既往歴に特記すべきものはない.
2年前の12月,朝食後(午前7時頃)に前胸部圧迫感(しめつけられる感じ),冷汗,便意に引き続いて意識消失をきたし,救急車で近くの病院に運ばれた.意識消失は約10分間持続したが,病院に到着した時には意識は回復し,心電図,X線,神経学的検査には異常はなかったという.以後同様の症状が2回あり,また3カ月に1回程度は意識消失を伴わない胸部圧迫感の発作があったが,いつも後遺症なく回復するので特に加療は受けていなかった.
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