今月の主題 呼吸器と免疫・アレルギー
免疫反応の関与が考えられる呼吸器疾患
肺好酸球性肉芽腫症
吉澤 靖之
1
,
佐藤 哲夫
2
1筑波大学臨床医学系・内科
2東京慈恵会医科大学・第3病院内科
pp.1204-1205
発行日 1986年7月10日
Published Date 1986/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220451
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1940年OtaniらおよびLichensteinらにより骨の好酸球性肉芽腫症が報告され,1951年にはFarinacciらにより骨病変を伴わない肺好酸球性肉芽腫症の存在が認められた.1953年になりLichensteinは好酸球性肉芽腫症(Eosinophilic Granuloma),Hand-Schuller-Christian病およびLetterer-Siwe病を基本的には原因不明の同一疾患であるとして,Histiocytosis Xと総称した.現在も病名については議論のあるところであり,好酸球性肉芽腫症をunifocalとmultifocalに分類し,Hand-Schuller-Christian病をmultifocalの亜群として,Letterer-Siwe病を腫瘍性の要素をもった別の疾患と分類する考え方もある.本稿で述べる好酸球性肉芽腫症は,unifocalおよびmultifocalの両者を同一疾患として扱う考え方による.
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