Japanese
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特集 好酸球関連の病変
5.軟部好酸球性肉芽腫症(木村病)
5.Eosinophilic granulomatosis of soft tissue(Kimura disease)
吉原 俊雄
1
Toshio Yoshihara
1
1東京女子医科大学耳鼻咽喉科
pp.687-689
発行日 2010年9月20日
Published Date 2010/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411101681
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Ⅰ.はじめに
軟部好酸球肉芽腫症(木村病)は1948年に木村ら1)が特異な病理学的特徴を報告し,1959年に飯塚ら2)が臨床所見と病理所見を基に木村病と命名したことに始まる。青年期から壮年期の若いアジア系の男性に好発することが知られている。本疾患は全身に発生しうるが,主として顔面,頸部などの皮膚軟部組織やリンパ節に無痛性の腫瘤を形成する疾患であり,特に耳下腺部に多くみられ耳下腺腫瘍を疑わせる腫脹を示す3)。その発生機序はいまだ不明であるが,妊娠,疲労,ストレスなどで腫脹の増悪することと,血中好酸球およびIgE抗体の高値を特徴とすることより,何らかのアレルギー,特にⅠ型アレルギーを背景とすることが示唆されている。本項では本疾患の臨床および組織学的特徴と現在行われている治療を含め実際の症例を呈示しながら解説したい。
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