カラーグラフ 皮膚病変のみかたとらえ方
脳・神経系の異常の合併が疑われる小児皮膚病
石川 英一
1
,
石川 治
1
1群馬大学医学部・皮膚科
pp.646-647
発行日 1986年4月10日
Published Date 1986/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220314
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概念 脳・神経系疾患に対する関心が高まるにつれ,脳・神経系異常を合併することの多い皮膚疾患が「神経皮膚症候群」の名で注目されてきた.合併頻度が高く,疾患としての独立性も高いものは,先天性ないし遺伝性のことが多い.本文では皮膚病変をみた時,常に中枢および末梢の病変を考慮する必要がある疾患について小児例を対象に述べる.
von Recklinghausen病 常染色体優性遺伝・皮膚および末梢神経系に多発する神経線維腫と色素斑を特徴とする.色素斑は,すでに乳幼児期に多発し,それに対し神経線維腫は思春期以降にみられることが多い.小児例では色素斑はvon Recklinghausen病の早期診断指標として重要である(図1).
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