今月の主題 消化器薬の使い方
炎症性腸疾患
ステロイドおよびACTHの使い方
渡辺 晃
1
1国立仙台病院・消化器科
pp.592-594
発行日 1986年4月10日
Published Date 1986/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220299
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潰瘍性大腸炎
1)プレドニゾロン(プレドニン®) 軽症・中等症に対しては,サラゾピリン®3〜4g/日とプレドニン®注腸20mg/回(1〜2回/日)の併用で2週間治療を行い,2週間経っても明らかな効果が得られない場合,これに加えてプレドニン®30〜40mg/日を併用する1).通常,分2〜3,食後にあたえる.最初に十分な量をあたえ漸減していくが,有効であったら2週間で20mg/日に減量し,以後は注意深く,2週間毎に5mg/日程度ずつ減量する1).プレドニン®注腸はプレドニンR経口投与を中止するまで続ける1).
プレドニン®の効果が不十分な場合や減量に伴って再燃が起こり離脱が困難な場合は,アザチオプリン(イムラン®など)50〜100mg/日(または1.5〜2.0mg/kg/日)を併用する1).これが有効で副作用がないときは,まずプレドニン®を徐々に減量・中止し,ついでイムラン®を中止する1).
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