Modern Therapy 炎症治療--感染症を中心に
ステロイド剤の使い方
古明地 智
1
,
柏崎 禎夫
1
Satoshi Komeji
1
,
Sadao Kashiwazaki
1
1北里大学医学部内科学教室
pp.524-529
発行日 1980年7月10日
Published Date 1980/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206277
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1948年Henchらは,慢性関節リウマチ(RA)の患者にCortisoneを初めて使用した。劇的な効果が認められたことからステロイド時代のはなばなしい幕開けとなった。しかしステロイド剤(以下ス剤)治療の経験が増すにつれ,予想以上に副作用が多く出現し,その中には日常生活をあやうくし,さらには生命の危険もある重篤なものも含まれることが分かり(表1),ス剤は効果のみならず副作用も強力のため"両刃の剣"と称されるようになった。また,RAに対しても短期効果は顕著でも長期にみた場合,その自然経過をほとんど変えていないことも分かってきた。その結果,ス剤治療の反省期となり,その適応疾患や使用方法の検討がくり返された。現在ではだいたいス剤の治療指針が固まりつつある。
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