今月の主題 不整脈診療の実際
各種領域における不整脈診療の特殊性
老人における不整脈診療の特殊性
丹羽 明博
1
1信州大学医学部・老年科
pp.86-87
発行日 1986年1月10日
Published Date 1986/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220185
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高齢者では不整脈の発現頻度が高いことはよく知られている.加齢とともに増加する不整脈には心室性期外収縮(VPC),上室性期外収縮(SVPC),心房細動,洞不全症候群(SSS),脚ブロックなどがあり,逆にMobitz II型や第III度の房室ブロックは少ないといわれている.また,年齢と関連のないものには,洞徐脈,WPW症候群,LGL症候群などが挙げられる1).
各種不整脈の診断や治療の基本は,老人といえども若年者と同様であり,これに関してはそれぞれの項を参照されたい.本稿では,不整脈診療の際に理解しておくべき老人の臨床的特徴,老人における個々の不整脈の特徴,および治療上の留意点について述べる.
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