今月の主題 内分泌疾患の新たな展開
救急治療
高カルシウム血症
佐藤 豊
1
,
木村 哲
2
,
阿部 薫
2
1国立がんセンター・内分泌部
2国立がんセンター・内分泌部生理研究室
pp.446-447
発行日 1985年3月10日
Published Date 1985/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219666
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高カルシウム血症(高Ca血症)は,しばしば気づかれずに放置されている.これは,軽症のものは特徴的な臨床症状に乏しいため,見逃され易く,また,重篤な高Ca血症は,ほとんどが悪性腫瘍に合併したものであるため,その症状が現れていても悪性腫瘍自体による症状と思われがちで,これも見逃されてしまい易いからである.悪性腫瘍の場合,高Ca血症は急速に進行し,致命的な経過をたどることが多いので,早期に発見し,適切な治療を施すことが大切である.そこで高Ca血症の発見には,どのような症状に留意すべきか,その臨床症状から述べることとする.
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