感染症メモ
新しい抗真菌剤 Ketocohazole
北原 光夫
1,2
1東京都済生会中央病院・内科
2慶応義塾大学医学部・内科
pp.153
発行日 1985年1月10日
Published Date 1985/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219593
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Imidazole(イミダゾール)は治療上有用性のある化学物質であって,抗寄生虫剤から抗腫瘍剤に至るまで幅広く利用されている.抗寄生虫剤として,thiabendazoleやmebendazoleがあげられる.これらはわずかながら抗真菌作用があるといわれていた.また,metronidazoleは赤痢アメーバ症,ジアルジア症の第1選択剤として長く使用されており,さらに近年,欧米において,metronidazoleはグラム陰性嫌気性菌による感染症に用いられている.
抗真菌作用をもつimidazoleには,clotrimazole,miconazole,ketoconazoleなど7種類が合成され,真菌に対する能力が試験されてきたが,結局臨床的には,miconazoleとketoconazoleが真菌症に有効であるとされた.
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