治療のポイント
抗真菌剤
螺良 英郎
1
1阪大内科
pp.974-975
発行日 1966年7月10日
Published Date 1966/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402201381
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真菌症
微生物学のなかで"かび"の占める位置は大きい。遺伝の問題,抗生物質,菌体成分の問題など広い範囲にまたがつてかびは利用せられている。しかしかびによる病気一真菌症はヒトの皮膚(皮膚真菌症,dermatomycosis)はもちろん内臓諸臓器をもおかし(深在性真菌症,deep seated or systemic mycosis)治療の困難な点からいろいろ問題にされている。皮膚真菌症の治療は抗真菌剤の立場からは欠かすことはできないし,一部内臓真菌症とも関連しているが,筆者の専門外でもあるのでここでは内臓真菌症にかぎつて述べる。この内臓真菌症の種類とこの病気の原因となるかびpathogenic fungiは記憶しやすいように菌学的な立場から分類してみると以下のものがある。
1.酵母様の真菌によるもの(yeastlike fungi)カンジダ症(Candida albicansほかのCandida属),ジオトリクム症(Geotrichum candidum),クリプトコックス症(Cryptococcus neoformans)
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