マスターしよう基本操作A
血清補体価の測定法
稲井 眞彌
1
,
赤垣 洋二
1
,
安田 玲子
2
1大阪医科大学病態検査
2石津製薬(株)
pp.249-256
発行日 1982年3月1日
Published Date 1982/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1543202465
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1.補体価測定法の原理
血清補休価の測定は補体の全成分(C1〜9)の活性と,各種の補体系制御因子の活性を全体として把握する方法である.補体価はヒツジ赤血球(E)と,対応する抗体(A:ヘモリジン)とを反応させて作った感作ヒツジ赤血球(EA)を用い,補体の溶血活性で表わす.補体の溶血活性測定には,反応系に加えたEAの50%を溶血させるのに必要な補体量を求める50%溶血法が用いられる.
補体価の測定法はMayerの方法が基準となっている.その原法では全量7.5mlの至適濃度のCa2+,Mg2+を含むpH7.4,イオン強度0.147のゲラチンベロナール緩衝液中で,5×108個のEAの50%を37℃,60分間に溶血させる補体量を1単位(1CH 50)と規定されている.このような条件で血清1.0ml中に含まれる補体量を測定し,血清CH 50値とする.
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