臨時増刊特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第3集
Ⅲ.髄液検査
23.圧と外観
大和田 隆
1
Takashi Ohwada
1
1北里大学医学部・脳神経外科
pp.2134-2136
発行日 1984年12月1日
Published Date 1984/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219344
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異常を示す疾患
圧とその異常(表1)頭蓋内圧(髄液圧)測定の方法には,脳室内,大槽,硬膜下,硬膜外および腰椎穿刺などがある.一般的に補助診断に利用されるのは腰椎穿刺法であるので,それについて述べる.
頭蓋内圧とは,頭蓋および脊椎腔内の容積(脳実質,脊髄,血液および血管床,髄液そして病的な状態での腫瘍および血腫など)の変化に対する容器(頭蓋や脊椎)からの等しい強さの反作用の力を,髄液を介して測定しているのである.したがって,圧の異常ということは,単に髄液のみでなく,脳実質,脳循環などの変化をも総合した所見として捉えなくてはならない.
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