今月の主題 下痢と腸疾患
下痢の病態生理
消化管運動と下痢
佐々木 大輔
1
,
吉田 豊
1
Daisuke Sasaki
1
,
Yutaka Yoshida
1
1弘前大学医学部・第1内科
pp.1362-1363
発行日 1984年8月10日
Published Date 1984/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219159
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下痢をもたらす疾患は数多い.下痢は単に消化器の疾患のみに伴うものでなく,全身的な疾患に伴うこともある.下痢の病態生理は原疾患の病態によって異なるが,下痢を伴う疾患の消化管運動の病態生理も,嚥下にはじまり排便に終わるまで消化管のそれぞれの部位によっても異なってくる.
消化管運動の観察方法は,シネX線写真を用いた観察,X線非透過性マーカー,アイソトープあるいは呼気水素試験などを用いた腸管通過時間(transit time)の測定,腸管壁の平滑筋EMGおよび圧のセンサーやopen-ended tip法を用いた消化管内圧の測定などがなされている.
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