今月の主題 糖尿病診療の実際
境界領域
糖尿病患者とインポテンス
白井 将文
1
Masafumi Shirai
1
1東邦大学医学部・泌尿器科
pp.1040-1041
発行日 1984年6月10日
Published Date 1984/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219083
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糖尿病患者にしばしばインポテンス(以下,IMPと略す)が合併することは周知の事実であり,その発現頻度は報告者によりかなりの差はみられるが糖尿病患者のおよそ30〜60%の高頻度に認められるとされている.しかるにIMPを訴えて泌尿器科を実際に訪れる糖尿病患者は決して多くはなく,著者らの経験では過去5年間にIMPを主訴として東邦大学大森病院リプロダクションセンターを訪れた914例の患者のうち糖尿病であったものはわずか53例(5.8%)にしかすぎない.他の多くの糖尿病性IMP患者は内科医から治療を受けているのか,それとも全く放置されているのか,あるいは最初からあきらめていてIMPに関して医師に相談しないのか著者らには全く不明である.
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