今月の主題 糖尿病診療の実際
治療
インスリン注射指導
北村 信一
1
Shinichi Kitamura
1
1東京都済生会向島病院
pp.1000-1001
発行日 1984年6月10日
Published Date 1984/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402219064
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指導の必要性
注射で体内にインスリンを補充する方法には在来の皮下注射のほかに,インスリン皮下持続注入や人工膵による静脈内持続注入などの方法が登場し臨床応用されつつあるが,ここでは日常の臨床でほとんどすべての症例に用いている,在来のインスリン皮下注射の患者指導について述べる.
インスリン皮下注射は1日1回以上,毎日実施するので患者自身による自己注射が必要であり,我が国では昭和56年6月からインスリン自己注射が健康保険の医療給付の対象となっている.そして,インスリン自己注射を有効に安全に実施していくために,表に示す項目の責任が医師に負わされており,この中心となる自己注射の指導はインスリン注射治療を行う上で必要かつ重要な問題なのである.
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