講座 Oncology・3
抗腫瘍剤—Ⅱ.代謝拮抗剤(1)
北原 光夫
1,2
Mitsuo Kitahara
1,2
1東京都済生会中央病院・内科
2慶応義塾大学医学郎・内科
pp.525-530
発行日 1984年3月10日
Published Date 1984/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218966
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Cytarabine(Cytosine Arabinoside,Ara-C,Cyloside®)
Ara-Cは,急性骨髄性白血病の治療に重要な進歩をあたえた抗腫瘍剤である.白血病に対して,Ara-Cの開発前まで寛解率が10〜30%程度であったものを,Ara-Cのみで30〜50%の寛解率へと長足の進歩をとげた.Ara-Cは急性骨髄性白血病に効果があるが,慢性骨髄性白血病の急性転化や急性リンパ性白血病には効果が劣ることがわかっている.また,分裂をさかんにしている細胞に効果があることを考慮すると,固形癌の治療にはむいていない抗腫瘍剤である.
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