今月の主題 中枢神経系の感染症
中枢神経系感染症の臨床
抗生物質と髄液
北原 光夫
1,2
Mitsuo Kitahara
1,2
1東京都済生会中央病院・内科
2慶応義塾大学医学部・内科
pp.216-217
発行日 1984年2月10日
Published Date 1984/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218886
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髄液(CSF)の85%は脳室の脈絡叢より分泌されて外方へと流れ,クモ膜下腔へと出る.したがって,CSFの化学的変化と細胞数の変化は感染症の存在とその消長を表わす優れた指標となりうる.穿刺によってえられたCSF所見から,中枢神経系の感染症がどのような微生物によってひき起こされたものであるか判断して,最も適した化学療法剤(抗生物質も含む)を投与しなければならない.不的確な化学療法剤の投与にて治癒を望むことはできないし,また運よく生存できても,重症な合併症によって満足な生活も送れなくなることもある.
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