臨時増刊特集 問題となるケースの治療のポイント
VII.腎疾患
問題となるケースの治療
156.IgA腎炎の血尿型およびネフローゼ型の治療
中本 安
1
Yasushi Nakamoto
1
1秋田大学医学部・第3内科
pp.2432-2433
発行日 1983年12月1日
Published Date 1983/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218697
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IgA腎炎の血尿型
症例
22歳男性(学生).4年前に上気道感染に引続いて肉眼的血尿を呈した既往があり,以後定期健診で尿蛋白は陰性か軽度陽性であったが,顕微的血尿が持続していた.今回,3日前より発熱,咽頭痛が出現し,翌日暗赤色の肉眼的血尿を呈した.入院時,化膿性扁桃炎を認めたが,高血圧・浮腫なく,ASO価,腎機能は正常であった.腎生検でIgA腎炎を確認した.光顕像は26個の糸球体を含み,軽度のび漫性メサンギウム増殖性腎炎像に加えて,3個に分節状の硬化・癒着,2個に分節状の新鮮な小壊死巣を示した.また2〜3の近位ないし遠位尿細管に赤血球円柱を認めた.
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