臨時増刊特集 これだけは知っておきたい診断のポイント
X.腎疾患
リポイドネフローゼ VS 腎炎型ネフローゼ症候群
三條 貞三
1
Teizo SANJO
1
1東京逓信病院・循環器科
pp.2078-2079
発行日 1980年11月20日
Published Date 1980/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216884
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なぜ鑑別が問題となるか
一般に多量の蛋白尿,低蛋白血症,高脂質血症および浮腫などの症状を伴う場合をネフローゼ症候群と呼び,その原因疾患のうち80〜90%は膠原病や代謝異常などによらない原発性(一次性)ネフローゼ症候群である.この原発性のうち,リポイドネフローゼが小児では70〜80%,成人では20〜30%を占め,腎炎型に比較するとステロイド治療が有効で予後もよく,その鑑別は予後上問題となる.とくに初期ステロイド治療無効の場合に,さらに治療を継続するか否かで鑑別が必要となる.
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