総合講座 産婦人科と腎機能
腎炎・ネフローゼ症候群の病態と治療
目黒 輝雄
1
,
加藤 暎一
1
Teruo Meguro
1
,
Eiichi Kato
1
1慶応義塾大学医学部内科学教室
pp.681-686
発行日 1974年10月10日
Published Date 1974/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205083
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1827年Brightに始まつた腎臓病の研究は,Volhard&Fahrが1914年に著わしたDie Bright'sche Nieren—krankheiteの中で,病理組織像と臨床症状の対比,腎機能との関連性など,今日なおバイブルのごとくに整理分類された。その後1951年Iversen1)らが経皮的腎生検法を発表し,その後電顕,螢光抗体法などの新らしい手技が次々と導入され,一方では動物実験モデルの研究が盛んになり,腎炎の概念は目まぐるしく変革した。本稿では現在の糸球体腎炎の発生機序に関する問題点を概説し,近年普及しつつある腎生検をもとにした腎炎,ネフローゼ症候群の概念,また治療にあたつての基本的な考え方に触れてみたい33)。
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