臨時増刊特集 問題となるケースの治療のポイント
V.消化管・腹膜疾患
再燃再発を防ぐための維持療法—いつまで服薬すべきか
106.消化性潰瘍
福地 創太郎
1
Sotaro Fukuchi
1
1虎の門病院・消化器科
pp.2316-2317
発行日 1983年12月1日
Published Date 1983/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218647
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消化性潰瘍の再発と称されるものには二種類ある.一つは,もとの潰瘍瘢痕と同一部位に潰瘍が生ずる場合で,他は,もとの潰瘍瘢痕から離れて,その付近あるいは遠隔部に新たに潰瘍が生ずる場合である.前者の多くは,内視鏡的に白苔が消失しても,発赤の強い,いわゆる赤色瘢痕と称される不完全な治癒状態から再び潰瘍化するもので,厳密には再燃と称すべきかもしれない.後者は潰瘍症としての再発ともいうことができる.そこで,消化性潰瘍の再発再燃を防止する方法として,両者を分けて考えてみたい.
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