臨時増刊特集 問題となるケースの治療のポイント
III.呼吸器疾患
呼吸管理にまつわる諸問題
58.レスピレータ離脱をはかるタイミング—慢性呼吸不全の急性増悪例
白石 透
1
,
森田 武子
1
,
堀越 裕一
1
,
花島 恒雄
1
,
川俣 和美
1
1中央鉄道病院呼吸器内科
pp.2202-2203
発行日 1983年12月1日
Published Date 1983/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218599
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症例
54歳男子.診断は慢性気管支炎.36年前(18歳)より咳・痰.16年前,気管支造影で円柱状拡張症あり,肺活量は51%,残気率60%,1秒率56%,肺拡散量9.95ml/mm/mmHgで,すでに高度の混合性障害と拡散量減少を認めている.10年前より肺野に線状影,小結節影が出現,その後,呼吸不全を反復,昨年10月,呼吸困難増強のため入院した.全肺野に粒状影あり,呼気延長と乾性ラ音,小水泡音を認めた.動脈血pHは7.416,Pco2は49.1torr,Po2は57.4torrであった.12月中旬より喘息持続状態となり,いったん改善したが,本年5月2日より意識障害出現,pHは7.290,Pco2は88.3torr,Po287.2torr(O23l/min吸入中)となったため,5月4日より調節呼吸CMV(Controlled Mechanical Ventilation)を開始した.
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