今月の主題 各種病態における抗生物質の使い方
呼吸器疾患
気管切開またはレスピレータ使用患者の感染
馬場 駿吉
1
1名古屋市立大学医学部・耳鼻咽喉科
pp.1870-1871
発行日 1983年11月10日
Published Date 1983/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218502
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上気道狭窄時の気道確保,意識障害や嚥下機能不全による誤嚥,窒息の回避などの目的で気管切開が行われ,また呼吸不全に対して気管挿管下にレスピレータを使用することは,救急医療あるいは重症患者の管理上,重要な救命処置であるといえよう.かような特殊条件下の患者は,ICUなど,できるかぎり清潔な病棟区域で管理されることが多いが,それにもかかわらず,しばしば下気道の感染をきたしやすいことは周知の事実である.ここでは,そのような場合の易感染性の背景となる点をあげるとともに,感染への対策としての抗生物質の使い方について述べたい.
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