臨時増刊特集 問題となるケースの治療のポイント
I.感染症
感染症の新たな問題
17.院内感染症—肺炎
渡辺 一功
1
Kazuyoshi Watanabe
1
1順天堂大学医学部・内科
pp.2100-2101
発行日 1983年12月1日
Published Date 1983/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218558
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症例
53歳,女性.基礎疾患:舌癌.
臨床経過:舌癌の術後に再発した腫瘍は舌根部から下咽頭へ浸潤,口腔底より下顎部が腫脹し呼吸困難が出現したため気管切開を施行('82年10月4日).10月26日より発熱が出現,胸部X線(図1)で左肺にair bronchogramを伴う浸潤像を認めるため内科と兼科.気管内採痰にてP.Aeruginosaを検出したため抗生剤をCefmetazole(CMZ),Gentamicin(GM)をCefoperazone(CPZ),Sulbenicillin(SBPC)に変更(図2),ラ音の消失,胸部X線像の著明な改善をみた.
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