誌上シンポジウム 医学教育を考える—より優れた臨床医の教育のために
アメリカと比較して感じる日本の研修システムの問題点
松枝 啓
1
Kei Matsueda
1
1国立病院医療センター・消化器内科
pp.1604-1609
発行日 1983年9月10日
Published Date 1983/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218445
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はじめに
本邦の卒後教育は,非合理的な方法で行われているため長時間の研修にもかかわらず,急速に発展・進歩している現代医学に対応できる臨床医の育成が困難であるなどの多くの問題点が存在し,その改善が望まれている.一方,米国における卒後教育は,合理的な方法で行われているため,短期間で質の高い臨床医の育成が効率よく行えると高く評価されている.
筆者は,本邦と米国において卒後教育を受けた体験に基づき,その両者の卒後教育システムの特色を比較検討し,本邦における卒後研修システムの問題点を考えてみたい.
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