今月の主題 膵疾患診療のトピックス
生化学的診断法
純粋膵液分析—診断的意義
原田 英雄
1
,
武田 正彦
3
,
田中 淳太郎
3
,
小林 知子
2
,
越智 浩二
2
Hideo Harada
1
,
Masahiko Takeda
3
,
Juntaro Tanaka
3
,
Tomoko Kobayashi
2
,
Koji Ochi
2
1岡山大学温泉研究所・内科学部門
2岡山大学医学部・第2内科
3岡山大学温泉研究所・内科
pp.564-565
発行日 1983年4月10日
Published Date 1983/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218218
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膵癌,膵炎を中心とする膵疾患は,より早期に,しかもより正確に診断できるようになってきた.加えて,経過観察,手術適応・手術術式の決定,手術の有効性のフォローアップなどの面でも有用な情報がえられるようになった.これは最近における新しい診断技術の開発と普及によるところが大きい.また治療面でも新しい手法が登場しつつある.
内視鏡的純粋膵液採取法はERCPの登場とともに開発され,発展してきた手法である.細胞診やprotein plugの組織化学的検討,粘稠度測定,生化学的分析などによる診断法の開発に加えてprotein plug採取による慢性膵炎の治療法の開発へと発展してきた1).本稿では,純粋膵液(PPJ)の生化学的分析の診断的意義について述べる.
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