今月の主題 呼吸不全—その実態と治療
治療
気管内挿管—方法と適応
加藤 敬徳
1
,
吉矢 生人
1
Takanori Kato
1
,
Ikuto Yoshiya
1
1大阪大学医学部・麻酔科
pp.390-392
発行日 1983年3月10日
Published Date 1983/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218178
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気管内挿管は人工的呼吸管理の一環として行われる最も確実な気道確保の手段である.しかし,挿管は患者にとっては精神的,肉体的に大きなストレスになり,また非生理的な状態でもあるので,その適応には十分に注意を払う必要がある.すなわち,輸液管理,吸入療法,体位排痰(体位ドレナージ)などによる管理をうまくやれば,気管内挿管に至るまでもなく気道を確保できる例も多い.またやむをえず挿管を行ったとしても,できるだけ早期に患者の呼吸状態を改善し,抜管の方向にもってゆくよう努力する必要がある.
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