今月の主題 高血圧症—今日の知識
治療
降圧剤の選び方
西尾 一郎
1
,
増山 善明
1
Ichiroh Nishio
1
,
Yoshiaki Masuyama
1
1和歌山県立医科大学・循環器内科
pp.1976-1978
発行日 1982年11月10日
Published Date 1982/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218007
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高血圧を長期にわたって降圧剤で治療すると,高血圧性心血管系合併症が減少することが明らかにされてきている.しかし,高血圧の大部分を占める本態性高血圧は,現在でもなおその成因は十分明らかでなく,二次性高血圧の中にも昇圧機序の詳細は不明なものが少なくない.したがって,高血圧の治療は,外科的に治癒可能な一部の二次性高血圧を除き,多くは降圧剤による血圧下降とその維持が主要な目的となる.
降圧剤の適応,選択の基準は,現在ではほぼ確立されているが,薬理作用の異なる薬剤が数多く使用可能となっているので,各薬剤の特徴を考慮し,高血圧の病型・病態を考慮して適宜変更する場合も少なくない.
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