今月の主題 リハビリテーションの現況
疾患とリハビリテーション
慢性関節リウマチ
菅原 幸子
1
Sachiko Sugawara
1
1東京女子医科大学第2病院・整形外科
pp.440-442
発行日 1982年3月10日
Published Date 1982/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402217669
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
慢性関節リウマチ(以下RAと略す)は症状が増悪緩解をくり返し,症例によりいろいろな異なった長い経過をたどる.しかも一度本疾患の特徴的骨・関節の破壊を生ずると,その多くは進行性であり,しかも不可逆性であるため,機能障害や変形を生ずる.RAはいまだ病因が明らかにされておらず,したがって治療にあたっては病因に基づく根治療法はなく,すべて対症療法である.炎症症状を抑制し,関節機能を保持して変形の招来と悪化を防止し,日常生活および社会生活を維持させるのを治療の方針として,薬物療法,理学療法を十分に活用させ,症状に応じた適切な治療を長期にわたって実行するような管理を行わなくてはならない.
Copyright © 1982, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.