今月の主題 臨床栄養学—最近の進歩
今日における食事療法
消化性潰瘍
細田 四郎
1
,
中川 雅夫
1
Shiro HOSODA
1
,
Masao NAKAGAWA
1
1滋賀医科大学・第2内科
pp.614-615
発行日 1981年4月10日
Published Date 1981/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402217119
- 有料閲覧
- 文献概要
集団検診統計(1975)でみたわが国の消化性潰瘍発生頻度は3.3%とかなり高頻度にみられ,日常よく遭遇する疾患である.胃・十二指腸潰瘍は消化性潰瘍とよばれるように,その成因に胃液の消化作用が重要視されてきた.これまでは,胃酸,ペプシンなど攻撃因子に重点がおかれていたが,近年防御因子についても次第にその内容が解明され,治療においてもかつては攻撃因子の低下を図るものが主体であったが,最近は防御因子の強化を図る薬剤が開発されてきた.消化性潰瘍の治療に大きな役割を占める食事療法も,防御因子を構成する大きな要素として見直さなければならない.
Copyright © 1981, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.