今月の主題 内科臨床における心身医療
疾患・症候をどう診るか
消化性潰瘍
本郷 道夫
1
,
佐竹 学
1
1東北大学医学部心療内科
pp.1089-1091
発行日 1995年6月10日
Published Date 1995/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402903684
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ポイント
●消化性潰瘍の発症にはストレスの関与が大きい.
●ストレス刺激は大脳皮質から視床下部,内分泌系,自律神経系を介し,酸分泌亢進,粘膜血流低下などを起こし,粘膜の障害を惹起する.
●消化性潰瘍患者は失感情症的な性格傾向をもつものが多い.
●消化性潰瘍の治療の主体は薬物療法であるが,詳細な問診により,ストレスの質,強度およびストレスの受けとめ方を把握して心身両面から治療することが大切である.
●消化性潰瘍と関連の深いHelicobactor pylori感染とストレスとの関連が推測される.
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