一頁講座
大腸癌の鑑別診断(3)―回盲部腫瘤について
丸山 雅一
1
1癌研究会附属病院 内科
pp.1492
発行日 1970年11月25日
Published Date 1970/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403111171
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回盲部は,直腸,S状結腸についで病変の多いところです.この部に腫瘤を触れる場合も日常しばしばあります.このようなときには,触診によって腫瘤の性状を詳しく知らなければならないのは勿論です.そのときにもっとも大事なのは,X線透視を存分に駆使することです.腫瘤と腸管の関係,腸管の可動性などを透視下の触診で納得のゆくまで調べることが必要です.それから,回盲部のX線検査は,最近流行の二重造影法だけに頼らずに,充えい法なり,粘膜法なり,状況に応じて有効とおもわれる方法を試してみることです.とくに,現在では古いといわれる経口検査法が非常に有効であるのがこの回盲部の診断です.
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