今月の主題 感染症—治療の実際
臓器感染症の治療法
尿路感染症—とくにその捉え方
大澤 炯
1
Akira OSAWA
1
1琉球大学保健学部付属病院・泌尿器科
pp.1542-1547
発行日 1980年10月10日
Published Date 1980/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216716
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
特徴
解剖学的条件 尿路は気道と同様,腎や前立腺内まで樹枝状に分岐する内腔をもち,その感染発症のメカニズムとその後の経過には,管腔システムの狭窄,閉塞,拡張,さらには腫瘍や結石,留置カテーテルなど,異物の存在が細菌寄生の足がかりとなるので,形態による影響が大きい.
尿路系では,つねに流下流出をつづけるべき尿が介在し,上記諸条件による尿の停滞は,ただちに恰好の細菌培養地を提供することが,ほかにみられない特徴となっている.
Copyright © 1980, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.