今月の主題 膵と胆道疾患
病態生理
胆石の生成と胆汁の生化学
大菅 俊明
1
Toshiaki OSUGA
1
1筑波大学医学専門学群・臨床医学系内科
pp.1328-1330
発行日 1980年9月10日
Published Date 1980/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216660
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胆石は胆汁のなかから,胆汁中に含まれる成分を材料として生れ出る.胆汁は肝で生成され,細胆管から胆管を経て十二指腸に排泄される途中で,水分や,電解質が新たに分泌されたり,再吸収をうけたりして修飾される.肝胆汁は陰圧となっている胆嚢内に注ぎ入り,ここで5〜10倍に濃縮されるが,食事の刺激で放出されたコレシストキニンによって胆嚢が収縮すると,胆嚢胆汁は総胆管を経て十二指腸内に注ぐ.ここで胆汁は食事中の脂肪を可溶化して腸管からの吸収を助ける.
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