今月の主題 アレルギーの現況
基礎知識
組織障害の病理
下川 保夫
1
,
張田 信吾
2
Yasuo SHIMOKAWA
1
,
Shingo HARITA
2
1熊本大学医学部・第一病理
2熊本大学医学部・病理
pp.990-993
発行日 1980年7月10日
Published Date 1980/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216577
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はじめに
アレルギー反応における組織障害は,生体における抗原抗体反応に基因する病像であり,その変化は抗原刺激をうけた細胞の障害で始まり,時間とともに変化する.しかもこの変化は,反応局所のみならず,全身性にも影響を及ぼし修飾される.
アレルギー反応は,抗体の性状と反応様式などにより便宜的に4型,すなわち,I型;Anaphylactic type,II型;Cytotoxic type,III型;Arthustype and immune complex type,IV型;Delayedhypersensitivity typeに分類される1).ここでは特徴ある病理組織像を呈するIII型とIV型を中心として説明する.
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