臨時増刊特集 これだけは知っておきたい検査のポイント 第2集
X.内分泌機能検査
132.トリオソルブテスト
福地 稔
1
1兵庫医大RIセンター診療部
pp.1944-1945
発行日 1979年10月20日
Published Date 1979/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216236
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はじめに
トリオソルブテスト(T3-RU)は血清試料に一定量の125I-T3を加え,測定試料中の甲状腺ホルモン結合蛋白(TBP)と甲状腺ホルモンとの結合を飽和状態としておき,そこへ外からレジンを添加することによりTBPと結合しなかった残りの125I-T3を吸着させ,その放射能を測定することによりその割合を算出する.血清試料中に甲状腺ホルモンが多いと添加125I-T3のレジンへの吸着の割合も増加し,また甲状腺ホルモンが少ないと,その逆となる.本法は間接的に血中甲状腺ホルモン量を知る方法であるが,よく甲状腺機能を反映するため今日広く臨床検査法として用いられている.同一原理に基づく多くの方法があるが,本法は血中甲状腺ホルモン量の変化以外に,TBP量やTBPの結合能の影響をうける.
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