今月の主題 内科医に必要な精神科の知識
概念と診断
老人の精神障害
長谷川 和夫
1
1聖マリアンナ医大神経精神科
pp.1342-1344
発行日 1979年9月10日
Published Date 1979/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402216040
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はじめに
老人は若壮年期に比較して3〜4倍の頻度で精神障害にかかりやすいとされる.人口の高齢化はさらに進行している現状からみて,精神障害をもつ老人はますます増えることは確実といってよい.
ことに老人では,身体病に罹患した場合にさまざまな精神症状を発呈することが知られている.たとえば,慢性身体疾患に伴ってうつ状態をおこしたり,あるいは骨折や手術後に痴呆状態をおこすことは臨床医のよく経験するところであろう.
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