今月の主題 胃癌とその周辺
胃癌の生化学
スキルスの生化学
藤原 研司
1
1東大第1内科
pp.664-666
発行日 1979年5月10日
Published Date 1979/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402215868
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はじめに
胃スキルスの生化学を論ずるにあたっては,定義が一定していない現状で,何を指すのか問題である.スキルスがlinitis plasticaやBorrmann 4型とほぼ同一のものとする場合には,その発生,成立機序が重要で,この際,生化学的分析の持つ意義は大きいからである.ここでは,癌がその進展過程で線維形成を伴うもの,すなわち組織学的にcarcinoma scirrhosumとみなされるもの(スキルスと呼ぶ)において,その特徴であるコラゲンについて生化学的立場から述べることとする.
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