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増刊号 図説「胃と腸」画像診断用語集2022
疾患
胃
スキルス胃癌
scirrhous gastric cancer
長浜 隆司
1
1新東京病院消化器内科
キーワード:
胃壁の肥厚・硬化
,
境界不明瞭
,
leather bottle状所見
,
管状狭窄
Keyword:
胃壁の肥厚・硬化
,
境界不明瞭
,
leather bottle状所見
,
管状狭窄
pp.608
発行日 2022年5月24日
Published Date 2022/5/24
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403202795
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元来,“スキルス”とは癌の肉眼形態や組織分類の一型を示すものではなく,病理組織学的に基質が極めて多く,癌細胞が少なく高度の線維性結合組織の増生を示す胃癌の総称である1)2).
“スキルス胃癌”は現在,臨床的には「胃癌取扱い規約」に準じて“著明な潰瘍形成も周堤もなく,胃壁の肥厚・硬化を特徴とし,病巣と周囲粘膜との境界が不明瞭なもの”と定義され,びまん浸潤型の4型に分類されるが,他にびまん浸潤型胃癌,LP(linitis plastica)型胃癌などさまざまな呼称で用いられる.スキルスの語源は約2,500年前,ヒポクラテス(紀元前460年頃〜紀元前370年頃)が“硬い物”という意味で用いており,Laennec(1812)やMuller(1838)のころからスキルスは癌の一型として記載されるようになっている.
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