今月の主題 臨床家のための輸血学
輸血の副作用とその対策
感染に関するもの—肝炎
片山 透
1
1国立療養所東京病院外科
pp.369-371
発行日 1979年3月10日
Published Date 1979/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402215803
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輸血後肝炎とその発症率の低下
輸血された血液中に含まれる肝炎ウイルスによって発症したものを輸血後肝炎といい,麻酔剤・そのほかの薬剤によるものは除外する.かつて血清肝炎と呼ばれたものが,ほぼこれに相当する.その発症率は表1に示すとおり供血者の社会層が変わったり,さらにHBs抗原陽性の保存血を輸血に使用しなくなってから,かなり低率となった,数値には若干の差があるものの,国内だけでなく欧米でも同様の傾向である.
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