今月の主題 心筋症—その展望
病理学的診断
剖検からみた心筋症
岡田 了三
1
1順大循環器内科
pp.72-78
発行日 1979年1月10日
Published Date 1979/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402215725
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
特発性心筋症(idiopathic cardiomyopathy)という総括名に対する剖検診断としては,筆者は形態学的に明らかな特徴を示すものを類縁疾患(allied diseases)として分離し,なお残る非特異的な心筋の異常を特発性心筋疾患(idiQpathic myocardiopathy)と呼ぶことを提唱している.その理由は,この範疇に入る心臓病の組織所見は変性・肥大・線維症が単独または複合してみられ,一疾患単位と考えるにはあまりに多彩でありすぎるからである.
Copyright © 1979, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.