医師の眼・患者の眼
ナイジェリア産マラリアのブラジル人
松岡 健平
1
1済生会中央病院内科
pp.2490-2492
発行日 1978年12月10日
Published Date 1978/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402208403
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口の中が苦くなるほどキニーネの夢を見た10日間だった.それほどに日本で抗マラリア剤を手に入れるのはむずかしい.
Luis A. Kruckenは27歳の電気技師で,日本のOEW社が建設する通信設備施工の監督としてNigeriaに赴いたのは昨年6月のことだった.Ragosを中心に奥地を転々としたのち業務連絡のためNew Yorkを経て東京に着いたのは4月9日で,翌10日には軽い発熱と咽頭痛を認めている.
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