特集 海外看護事情—日本人看護婦からの手紙
【ブラジル】ブラジルの医療と看護の状況
沢田 八重子
1
Yaeko Sawada
1
1マナウス日伯診療所
1Ambulatorio Nippaku
pp.32-33
発行日 1996年1月1日
Published Date 1996/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661904986
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日系人社会
海外開発青年制度は,中南米諸国の日系機関で3年間日系社会の充実と活性化のために働くことを目的としており,国際協力事業団(JICA)の行なっている日系人杜会に対する支援事業の1つとして昭和60年に発足しました.主な職種は農業,日本語教師ですが,看護婦などの医療従事者の募集も毎年2〜3名あります.この制度を通じて私がマナウス市にある西部アマゾン日伯協会の経営する診療所で働きはじめて2年半になります(『伯』はブラジルを意味します).
マナウス日伯診療所は1980年に創設され,現在は日系二世の医師2名と私だけの診療所で,外来患者のみ,入院施設はありません.主な患者は日系人(約1300人)と日系企業の駐在員とその家族(約150人).日系人といっても移住者(一世・日本人)がほとんどで,『日本語がわかる医者だと安心できる』というのが受診する理由です.また当診療所は一般マナウス市民にあまり知られていないこともあり,月間患者数が50人程度といえば,ここの規模が想像できることと思います.
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