臨時増刊特集 これだけは知っておきたい治療のポイント 第2集
X.血液・造血器疾患
2.白血病の治療
白血病におけるDICの治療
正岡 徹
1
1大阪府立成人病センター血液科
pp.2214-2215
発行日 1978年12月5日
Published Date 1978/12/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402208311
- 有料閲覧
- 文献概要
はじめに
急性白血病はとくに急性前骨髄球性白血病においては,DICを合併することが多いこのような白血病においては診断後,入院までの間に脳出血をきたし死亡することもしばしば経験するので,とくに注意が必要である.当センターにおいて1973年以前のAPL 6例はいずれも1〜2カ月で死亡しており,その後の9例では,そのうち6例に完全寛解が得られているものの,計15例中には4例の入院前または入院2日以内の死亡を含んでいる.急性前骨髄球性白血病の治療の問題点としてはDICによる早期死亡1)と白血病性の前骨髄球の抗白血病剤に対する感受性の低いことがあげられる.以下,主として急性前骨髄球性白血病にDICを合併した場合の治療について述べる.
Copyright © 1978, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.