臨時増刊特集 これだけは知っておきたい治療のポイント 第2集
VII.代謝・栄養障害
6.肥満とビタミン異常
肥満の治療
阿部 達夫
1
1東邦大第2内科
pp.2078-2079
発行日 1978年12月5日
Published Date 1978/12/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402208260
- 有料閲覧
- 文献概要
はじめに
食糧が豊富になるにつれて,わが国でも肥満のものが増加し,ことに中年以後の女性の肥満傾向が問題になっている.肥満は症候性肥満と単純性(体質性)肥満,調節性肥満と代謝性肥満,cellularityからhypertropic,hyperplasticおよびcombined typeといった分類がなされ,さらに最近,その病態生理の研究が進歩して興味をよんでいる.
肥満の治療は摂取熱量(利用熱量)が消費熱量を下まわるようにすることである.そのためには,減食,運動ということになる.とくにこれといって目新しいことはない.薬物療法や手術療法(小腸の一部を短絡する)などはわが国ではほとんど行われていないといってよい.
Copyright © 1978, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.